【完全攻略】第2種電気工事士|電気の基礎理論トップ10+過去問解説
第2種電気工事士の筆記試験を受ける方・「電気の基礎理論」で確実に点数を取りたい方。 出題パターンは毎年ほぼ固定されており、過去問の繰り返しが合格への最短ルートです。 本記事では頻出の10テーマを、実際の試験問題・解答・解説とセットで徹底解説します。
基本公式
V = I × R単位
| V(電圧) | ボルト [V] |
| I(電流) | アンペア [A] |
| R(抵抗) | オーム [Ω] |
- V=IRから、I=V÷R、R=V÷I の3形式を素早く変換できるようにする
- mA(ミリアンペア)は ÷1000 でAに変換(例:500mA → 0.5A)
- 「電圧は圧力、電流は流量、抵抗はパイプの細さ」と水道でイメージすると忘れない
【問題】図のような回路において、電源電圧が100V、抵抗が25Ωのとき、回路に流れる電流 [A] として、正しいものはどれか。
- イ 2 A
- ロ 4 A
- ハ 8 A
- ニ 0.25 A
正解は ロ(4A)。
オームの法則より I = V ÷ R = 100 ÷ 25 = 4 [A]。
計算そのものは割り算1回です。「÷1000の変換が必要か」を確認するクセをつけましょう。
ニ(0.25A)は誤って R÷V を計算した場合に出る数値で、典型的な引っかかりパターンです。
電力(パワー)
P = V × I単位:W(ワット)
電力量(エネルギー)
W = P × t単位:Wh(ワット時)、t は時間[h]
- P=VI は、オームの法則と組み合わせて P=I²R、P=V²/R にも変形できる
- 時間の単位は必ず「時間(h)」に統一。秒が出たら ÷3600 で換算
- 電力量(Wh)=電気代の基礎。1kWh=1000Wh
【問題】消費電力が1000Wの電熱器を、1日2時間、30日間使用したときの電力量 [kWh] として、正しいものはどれか。
- イ 30 kWh
- ハ 120 kWh
- ロ 60 kWh
- ニ 2000 kWh
正解は ロ(60kWh)。
まず使用時間の合計:2時間 × 30日 = 60時間
電力量:W = P × t = 1000W × 60h = 60,000Wh = 60kWh
「1日ではなく30日分」を見落として 2kWh などと答えるミスが頻出です。問題文をゆっくり読む習慣が大切。
直列接続
R = R₁ + R₂全部足すだけ
並列接続(2つの場合)
R = (R₁×R₂)/(R₁+R₂)「積÷和」で覚える
- 直列:電流は同じ・電圧は分担。R は大きくなる
- 並列:電圧は同じ・電流は分担。R は小さくなる(パイプが太くなるイメージ)
- 2抵抗の並列は「積÷和」が最速。3つ以上は 1/R=1/R₁+1/R₂+1/R₃
【問題】6Ωの抵抗と3Ωの抵抗を並列に接続したときの合成抵抗 [Ω] として、正しいものはどれか。
- イ 9 Ω
- ハ 3 Ω
- ロ 2 Ω
- ニ 18 Ω
正解は ロ(2Ω)。
積÷和の公式で:(6 × 3) ÷ (6 + 3) = 18 ÷ 9 = 2 [Ω]
イ(9Ω)は直列の計算(6+3)、ニ(18Ω)は積だけを取った誤り。
並列接続では「元の抵抗よりも必ず小さくなる」という感覚チェックが重要です。
第1法則(電流則)
ΣI_in = ΣI_out節点に入る電流=出る電流
第2法則(電圧則)
ΣV = 0閉回路の電圧の総和は0
- 第1法則は「交差点でのクルマの流れ」:入った分だけ出ていく
- 第2法則は「電池で押し上げた分、抵抗で全部落とす」イメージ
- 図を丁寧に書いて、矢印で電流方向を記入するだけで正解率が大幅アップ
【問題】次の回路において、抵抗Rに流れる電流I₃ [A] として、正しいものはどれか。ただし、I₁=5A、I₂=3Aとし、I₁とI₃は流入、I₂は流出とする。
- イ 1 A
- ニ 8 A
- ハ 3 A
- ロ 2 A
正解は ロ(2A)。
キルヒホッフ第1法則より:流入=流出なので I₁ + I₃ = I₂ ではなく、
I₁ = I₂ + I₃ → 5 = 3 + I₃ → I₃ = 2 [A]
「流入・流出のどちらか」を問題文できちんと確認することが正解への鍵です。
ジュール熱の公式
Q = I² × R × t単位と変換
| Q(熱量) | J(ジュール) |
| I(電流) | A(アンペア) |
| t(時間) | s(秒)※ここは秒! |
- 電流が2倍になると、発熱量は4倍になる(Iの2乗のため)
- 電力計算(P=VI)と混同しないこと。電力では Pt の t が「秒」のときは J 単位になる
- 電線の損失問題でも同じ公式が使える
【問題】抵抗値が5Ωの電熱線に4Aの電流を10分間流したとき、発生する熱量 [J] として、正しいものはどれか。
- イ 200 J
- ハ 8000 J
- ロ 48000 J
- ニ 800 J
正解は ロ(48,000J)。
まず時間の換算:10分 = 600秒(×60を忘れずに)
Q = I² × R × t = 4² × 5 × 600 = 16 × 5 × 600 = 48,000 [J]
ハ(8000J)は分を秒換算せずにそのまま使った誤りです。「分→秒」への換算忘れが最頻出ミスです。
フレミング左手の法則
電動機(モーター)中指:電流 / 人差し指:磁界 / 親指:力(運動)
フレミング右手の法則
発電機中指:誘起電流 / 人差し指:磁界 / 親指:運動の向き
- 左手=「L」eft → eLectricity(電気)→ モーター(電気を入れて動く)
- 右手=「R」ight → 発電機(動かして電気を作る)
- 試験では「力の向き」「電流の方向」が選択式で出る。実際に手を出して考えれば必ず解ける
【問題】フレミングの左手の法則において、電流の方向、磁界の方向、および導体の受ける力の方向の関係を表すとき、電流の方向を示す指はどれか。
- イ 親指
- ロ 中指
- ハ 人差し指
- ニ 薬指
正解は ロ(中指)。
左手を広げたとき:親指 → 力(運動方向)、人差し指 → 磁界、中指 → 電流
語呂合わせ:「て(親)・は(人)・でん(中)」(手・磁場・電流)で覚えると確実です。
基本公式
Q = C × VQ:電荷量[C] C:静電容量[F] V:電圧[V]
接続と容量の変化
| 並列接続 | C = C₁ + C₂(容量が増える) |
| 直列接続 | 1/C = 1/C₁ + 1/C₂(容量が減る) |
- コンデンサの並列=容量アップ(貯水タンクを並べるイメージ)← 抵抗の並列とは逆
- コンデンサの直列=容量ダウン← 抵抗の直列(足し算)とは逆
- 「コンデンサの計算は抵抗と真逆」と一言覚えておけば迷わない
【問題】静電容量4μFと6μFのコンデンサを並列接続したときの合成静電容量 [μF] として、正しいものはどれか。
- イ 2.4 μF
- ロ 10 μF
- ハ 1.2 μF
- ニ 24 μF
正解は ロ(10μF)。
並列接続はそのまま足し算:C = 4 + 6 = 10 [μF]
イ(2.4μF)は直列接続の計算(積÷和=24÷10)の結果です。
「並列=足し算」と体に覚えさせましょう。
誘導リアクタンス
X_L = 2πfLf:周波数[Hz] L:インダクタンス[H]
位相差の特性
| 電流 | 電圧より 90° 遅れる |
| 周波数↑ | 抵抗(リアクタンス)↑ |
- コイルは「急な変化を邪魔する部品」。電流が急に変わるのを嫌う
- 直流では抵抗として働かない(電線と同じ)が、交流では周波数が高いほど電流を流しにくくなる
- 「コイルは電流が遅れる(えお:EがOssい=電圧が前)」で語呂合わせ
【問題】コイル(インダクタンス)について述べた文章として、誤っているものはどれか。
- イ 交流回路では電流の流れを妨げる作用がある
- ロ 直流回路では電流の変化がないため、抵抗として働かない
- ハ 周波数が高くなるほど、電流は流れやすくなる
- ニ コイルに流れる電流は電圧より位相が遅れる
正解(誤っている文)は ハ。
コイルの誘導リアクタンス X_L = 2πfL より、周波数 f が大きくなるほど X_L も大きくなり、電流は流れにくくなる(逆)。
イ・ロ・ニはすべて正しい記述です。
実効値と最大値
V_rms = V_max / √2√2 ≒ 1.414
数値の例
| 家庭用100V(実効値) | 最大値 ≒ 141V |
| 家庭用200V(実効値) | 最大値 ≒ 283V |
- コンセントの100Vは「実効値(平均的な効力)」。波の頂点(最大値)は約141V
- 最大値 → 実効値:÷√2 / 実効値 → 最大値:×√2
- 周波数:東日本=50Hz、西日本=60Hz(これも出る!)
【問題】最大値が282Vの正弦波交流電圧の実効値 [V] として、最も近いものはどれか。ただし、√2=1.41とする。
- イ 141 V
- ロ 200 V
- ハ 282 V
- ニ 400 V
正解は ロ(200V)。
実効値 = 最大値 ÷ √2 = 282 ÷ 1.41 ≒ 200 [V]
イ(141V)は「282 ÷ 2」という誤りのパターン。「÷√2」と「÷2」を混同しないよう注意。
√2 ≒ 1.41 は問題文中に与えられることが多いので、確実に使いましょう。
力率の定義
cosθ = P / SP:有効電力[W] S:皮相電力[VA]
電力の3種類
| 有効電力 P | 実際に仕事をする電力 [W] |
| 無効電力 Q | 仕事をしない電力 [var] |
| 皮相電力 S | 見かけ上の電力 [VA] |
- 力率1(cosθ=1)が理想。電気をムダなく使える状態
- 力率が低い(コイルが多い)と電線や変圧器に余分な電流が流れて損失が増える
- 力率改善にはコンデンサ(進相コンデンサ)を並列に接続する
【問題】皮相電力が500VA、有効電力が400Wの交流回路の力率 [%] として、正しいものはどれか。
- イ 125 %
- ハ 125 %
- ロ 80 %
- ニ 60 %
正解は ロ(80%)。
力率 = 有効電力 ÷ 皮相電力 = 400 ÷ 500 = 0.8 → 80%
「力率は必ず1(100%)以下」という大原則から、イ(125%)は計算するまでもなく除外できます。
この「感覚チェック」の習慣が時間短縮に直結します。
📊 まとめ:10テーマ 暗記一覧表
| 順位 | テーマ | 必須公式 | 最頻出パターン |
|---|---|---|---|
| 1 | オームの法則 | V=IR | 電流・電圧・抵抗の算出 |
| 2 | 電力・電力量 | P=VI、W=Pt | 電気料金・消費量計算 |
| 3 | 直列・並列回路 | R直=R₁+R₂ / R並=積÷和 | 合成抵抗の計算 |
| 4 | キルヒホッフ | ΣI_in=ΣI_out | 分岐回路の電流計算 |
| 5 | ジュール熱 | Q=I²Rt | 発熱量・電線損失の計算 |
| 6 | フレミングの法則 | 左手→モーター / 右手→発電 | 力・電流・磁界の方向 |
| 7 | コンデンサ | Q=CV / 並列:容量↑ | 合成容量(抵抗と逆) |
| 8 | コイル | X_L=2πfL | 交流での性質・位相差 |
| 9 | 交流・実効値 | V_rms=V_max/√2 | 実効値↔最大値の変換 |
| 10 | 力率 | cosθ=P/S | 力率の計算・改善策 |
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