今回は、中村克也さん著『減らす習慣』を取り上げます。忙しさに追われ、なかなか効率よく仕事が進まないと悩む方におすすめの一冊です。この本が伝えるのは「何をするか」ではなく、「何をやらないか」を明確にすることが仕事の効率化につながる、という考え方です。


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本の構成と主なポイント
本書は以下の6章で構成されています。
- 思考の整理
- 行動の整理(やらないことを決める)
- 作業の整理(作業を絞り込む)
- 時間の整理(10分単位で作業を見直す)
- ムダを減らす具体的方法
- ミスを減らす技術
特に共感したポイント
①「やらないことリスト」の作成
中村氏は15個の「やらないこと」をリスト化しています。例えば次のような項目があります。
やらないことリスト
- 感情的にならない
- 心が狭くならない
- 忙しすぎる予定を詰め込まない
- 旅行先で食事の質を下げない
- 選択肢を増やし過ぎない
- 特に「感情的にならない」という点は、冷静な判断力が生産性向上に不可欠だと感じました。
② 仕事を「キャッチボール状態」にしない
仕事を常に「自分がボールを抱え込んだ状態」にしないことが重要です。これはトヨタの仕事術として知られる「7つのムダ」削減にも通じます。具体的には、常に次の行動を明確にし、他者に「ボールを渡す」ことを意識するのがポイントです。
実践しやすい具体策
本書には日常業務で即活用できる具体的なテクニックも多数紹介されています。特に効果的だと感じたのは以下のものです。
- メールチェックは1日3回に限定する
- やることリストを1日に絞る(制限する)
- 仕事のやり取りはメールではなく、短時間のミーティングで行う
- 単語を辞書登録し、漢字変換の手間を省く
- マイクロソフトOfficeのクイックアクセスツールバーを活用する
個人的には「メールを1日3回だけチェックする」というルールが特に効果的で、仕事に集中しやすくなりました。
ミスを減らす技術のポイント
本書では、「ミスを完全にゼロにするのは難しいが、人間の特性を理解して対策を取ることで減らせる」としています。具体的には次のような方法が推奨されています。
- 確認の会話(復唱確認)を取り入れる
- 心理的安全性を高める環境作りをする
心理的安全性を高めるために、リーダーが具体的に行うべきことも記されています。
心理的安全性を高めるリーダーシップのコツ
- 誰もが安心して意見を言える環境を作る
- ミスを学習機会として前向きに捉える
- 理解しやすい言葉で伝える
- ルールの意味や目的を


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